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がんでも「障害年金」を申請できる! 知っておきたい受け取れるお金(2020年2月6日配信『AERA』) 

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キャンサーペアレンツ代表理事 西口洋平さん(40)/大手人材会社の営業職として働いていた2015年、胆管がんと診断される。翌年、仕事と抗がん剤による治療を続けながら、「キャンサーペアレンツ」を設立

 がんになると働けないこともある。お金に困らないために、どんな選択肢や制度があるかを把握しておくことが大切だ。AERA2020年2月10日号では、事例をもとに備えるべきことを紹介する。

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【表で見る】がんになってもお金に困らないために、どんな制度がある?

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 子育て世代のがん患者のコミュニティー「キャンサーペアレンツ」代表理事の西口洋平さん(40)が4年前、「子どもを持つがん患者でつながろう」と呼びかけたのは、働く世代だけに、仕事や一家の家計を支える立場としての悩みを共有したいという思いもあった。

「ぼく自身、がんがだいぶ進行していて、痛みを抑えながら働き続けていますが、症状の重度化や治療の副作用で元のように働けなくなる場合もある。メンバーからの声で圧倒的に多いのが、仕事とお金の悩みです」

 関直行さん(42)も、そんなメンバーの一人。妻は専業主婦で、10歳と2歳の娘もいる。7年前、進行した「ステージ4a」のすい臓がんだと診断された。

 発症当時は、ビル管理会社の管理職。手術を受け、40日弱で職場に復帰した。錠剤の抗がん剤を服用しながらの勤務で、体力もない。しばらくは時短勤務が認められた。だが、人手不足で徐々に仕事量が増え、残業が続くようになった。それでも時短勤務の扱いは変わらず、給料は減額されたままだった。

「体を酷使し、長時間勤務で、おまけに幼い娘の寝顔しか見られない生活は、長く続けられないと思いました」(関さん)

 3年前、第2子が生まれるのを機に思い切って退職。1カ月の転職活動で、新たな職を得た。新しい職場にはがんであることを伝えてあり、定時で帰ることも認めてもらった。

 ただ、転職後は給料が大幅に減った。子育ては出費もかさむ。転職3カ月後、医師から再発を告げられた。副作用の強い抗がん剤治療に切り替わった。

「なぜこのタイミングに……」

 その頃、「キャンサーペアレンツ」の仲間で集まった。そこで「がん患者も『障害年金』を申請できる」と耳にした。申請方法を自分で調べ申請したが、認定まではひと苦労。

「申請用の診断書を主治医に書いてもらうことが大変でした。実は、医者も障害年金のことはわからない場合は少なくない。『がんには適用しない』と一蹴される患者もいるようです」

 関さんは“先輩”から、障害年金は公的な文書で、書き方が不十分だと差し戻しされると聞いていた。そこで、医師には障害年金の仕組みや必要な理由、仲間で申請している人がいる事例を丁寧に説明した。

 訪問看護師で、「がんと暮らしを考える会」理事長の賢見卓也さんによれば、障害年金は、そもそも「申請主義」であり、多くの患者がその存在を知らない上、複雑な制度設計による「書類の山」の壁に阻まれ、アクセスしづらいという。初診日を証明するため、最初にかかった病院から診断書をもらうのに苦労する人もいる。

 がんになってもお金に困らないための備えは、がん治療の段階によって、受け取れる保険給付金や年金などいくつもある。だが、知らなければ、得られるはずのサポートが受けられない。

 賢見さんは、「知る」ことで民間サービスも有効に活用できるという。以前、生活保護目前の独居女性が、費用負担を気にして医療的ケアを拒みがちなケースがあった。女性は終末期で、一人暮らしが困難な時期に差しかかっていた。女性が入る保険の担当者に相談し、女性は保険の「リビングニーズ特約」を使って、医療的ケアや入院、介助の費用に充て、生活が継続できた。

「がんは治療も高額化してきた。経済的負担を減らすため、『使える社会資源』を探してみることも必要です」(賢見さん)

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(ノンフィクションライター・古川雅子)

※AERA 2020年2月10日号より抜粋



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