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子ども支える養育費を確実に(2020年2月11日配信『日本経済新聞』-「社説」)

両親が離婚しても、子どもにとって親が親であることは変わらない。離れて暮らす親が支払う養育費は、子どもの成長を支える大切なカギだ。必要な額をきちんと確保できる手立てが欠かせない。

養育費について民法は、離婚のさいに夫婦で話し合い分担を取り決めるよう求めている。まとまらない場合、家庭裁判所の調停などで額を決めることもできる。

最高裁の司法研修所は昨年12月、調停などで養育費を決めるさいの目安として使われてきた算定表を見直した。個々のケースで異なるものの、親の年収によっては月1万~2万円ほど増えるなど、全体的に増額傾向となった。

従来の目安は2003年のもので、今の生活実態に合わず低い、といった声がでていた。見直しは妥当だ。今後も状況の変化に応じて柔軟に対応してほしい。

一方で気になるのは、そもそも養育費の支払いを受けていない家庭が多いことだ。厚生労働省の16年の調査では、母子家庭のうち養育費の取り決めをしているのは43%、実際に受け取っているのは24%だけだった。母子家庭が困窮する大きな原因となっている。

このままでは、いくら目安の額が増えても恩恵は一部にとどまる。まずは離婚時に、きちんと取り決めることが欠かせない。支払いが滞った場合の対策も重要だ。

この春に施行される改正民事執行法では、相手の預貯金や勤務先についての情報が得やすくなり、給与などを差し押さえるハードルが下がる。泣き寝入りを減らす一助になるだろう。こうした制度や取り決めの重要性について、広く周知していくことが大切だ。

さらに先に行く動きもある。兵庫県明石市は、支払いの促進や不払い時の差し押さえ支援、立て替え金の支給など、サポート策について幅広く検討を始めた。

海外では、養育費の確保に国が積極的に関与する例もある。日本ももっと子どもの立場になって、国をあげて支援する仕組みを考える時期がきている。




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Author:gogotamu2019
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