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青森県障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する条例 3月27日施行

 青森県議会は、2020年3月24日、身体障害者や知的障害者の特性に応じた多様なコミュニケーション手段に対する理解を深め、障害者が安心して暮らせる社会の実現をめざす、点字や音訳、意思伝達装置など様々な障害者の意思疎通手段の利用を促進する「青森県障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する条例」案を全会一致で可決し、同月27日に施行した。

 条例は、意思疎通手段の利用促進を県の責務として定めた上で、これを県障害者計画に盛り込み、県政に関する情報や行事を点字、音訳などで発信するよう定めた。また、県は意思疎通に必要な支援者養成や学習の機会提供に取り組み、県民と事業者の責務として促進策への協力も求めている。

 県障害福祉課の千田昭裕副参事は「様々な意思疎通手段を理解し、学ぶことができる環境を作り、共生社会実現の一助になってほしい」と話す。

 各地の自治体で制定が進む手話言語条例とは別の単独条例として制定したのは、北海道と鳥取県に次いで3道県目となる。

2019年の夏に設置した県の条例検討会で、視覚障害や発達障害などの特性に対応した意思疎通手段と、日本語とは異なる独自の体系を持つ聴覚障害者の手話言語のそれぞれを「正確に県民に理解してほしい」との意見が障害者団体から出されたため、二つの条例を別々に制定することにした。

手話言語条例は次の6月議会への提案する予定。

青森県障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する条例案の骨子

1 条例の目的 障害者の意思疎通手段の利用の促進について、基本理念を定め、並びに県、県民 及び事業者の責務を明らかにするとともに、障害者の意思疎通手段の利用の促進に 関する施策の基本となる事項を定めることにより、障害者の意思疎通手段の利用の 促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって全ての県民が障害の有無に よって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社 会の形成に寄与することを目的とする。

2 定義 次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
① 障害者 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の 機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障 壁(障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような 社会における事物、制度、慣行、概念その他一切のものをいう。)により継続的 に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。
② 意思疎通手段 言語(手話を含む。)、点字、音訳、代筆、筆談、指文字、要約 筆記、字幕、触覚を使った意思疎通、代読、実物及び絵図の提示、身振り、手振 り、表情、コミュニケーションボード、意思伝達装置その他の障害者と他者が意 思疎通を図るための障害の特性に応じた手段をいう。
③ 意思疎通支援者 手話通訳、点訳、音訳、要約筆記及び盲ろう者向け通訳・介 助を行う者その他の障害者と他者との意思疎通を支援する者をいう。

3 基本理念 障害者の意思疎通手段の利用の促進は、全ての県民が、障害の有無によって分け 隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生することが重要で あるとの認識の下に、次に掲げる事項を旨として行われなければならない。 ① 多様な意思疎通手段があることの理解が深められ、意思疎通手段の利用の機 会の拡大が図られること。 ② 県、市町村、関係機関及び関係団体が相互に連携し、及び協力すること。

4 県の責務 県は、前条に定める障害者の意思疎通手段の利用の促進についての基本理念(以 下「基本理念」という。)にのっとり、障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する 基本的かつ総合的な施策を策定し、及びこれを実施するものとする。

5 県民の責務 県民は、基本理念にのっとり、障害者の意思疎通手段の利用の促進の必要性につ いての理解を深めるよう努めるとともに、県が実施する障害者の意思疎通手段の利 用の促進に関する施策に協力するよう努めなければならない。 6 事業者の責務 (1) 事業者は、基本理念にのっとり、障害者の意思疎通手段の利用の促進の必 要性についての理解を深めるよう努めるとともに、その事業活動に関し、県 が実施する障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する施策に協力するよ う努めなければならない。 (2) 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、障害 者が意思疎通手段を利用できるようにするための合理的な配慮をするよう 努めなければならない。

7 学校等の設置者の取組 (1) 意思疎通手段の利用を必要とする児童、生徒及び幼児等(以下「児童等」 という。)が在籍する学校・保育所等(以下「学校等」という。)の設置者は、 当該学校等に在籍する児童等に対する意思疎通手段についての啓発、学習の 機会の確保等障害者の意思疎通手段の利用を促進するための取組を実施す るよう努めるものとする。 (2) 意思疎通手段の利用を必要とする児童等が在籍する学校等の設置者は、当 該児童等の教育に携わる教職員の意思疎通手段に関する知識及び技能の向 上のための研修を実施するよう努めるものとする。 (3) 意思疎通手段の利用を必要とする児童等が在籍する学校等の設置者は、当 該児童等及びその保護者からの学校等における意思疎通手段の利用に関す る相談に的確に応ずるよう努めるものとする。

8 障害者のための施策に関する基本的な計画に定める事項 県は、障害者基本法(昭和四十五年法律第八十四号)第十一条第二項の規定によ り策定する障害者のための施策に関する基本的な計画に障害者の意思疎通手段の 利用の促進に関する施策の推進のために必要な事項を定めるものとする。

9 学習の機会の提供等 (1) 県は、障害者の意思疎通手段の利用についての県民及び事業者の理解を深 めるため、学習の機会の提供、広報活動の充実等必要な措置を講ずるものと する。 (2) 県は、意思疎通支援者と連携し、障害者及びその保護者への意思疎通手段 についての学習の機会の提供等必要な措置を講ずるものとする。

10 意思疎通支援者等の養成 県は、障害者と他者との意思疎通が円滑に行われるようにするため、意思疎通支 援者及びその指導者の養成のための研修の実施等必要な措置を講ずるものとする。

11 意思疎通手段を利用した情報の発信 県は、障害者が円滑に県政等に関する情報を取得することができるようにするた め、意思疎通手段を利用して県政等に関する情報を発信するよう努めるものとする。

12 支援 (1) 県は、障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する活動を行う県民及び事 業者に対し、必要な助言及び協力その他の支援措置を講ずるものとする。 (2) 県は、市町村が障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する施策を実施す る場合には、必要な助言及び協力その他の支援措置を講ずるものとする。

13 財政上の措置 県は、障害者の意思疎通手段の利用の促進に関する施策を推進するために必要な 財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

14 施行日 公布の日から施行する。




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