FC2ブログ

記事一覧

福祉の発信力(2020年3月28日配信『宮崎日日新聞』-「くろしお」)

 1980年代の後半、宮崎市内のホテルで講演のため来訪していた宮城まり子さんに話を聞いたことがある。肢体の不自由な子のための養護施設「ねむの木学園」の小さい子どもを5人ほど連れてきていた。

 宮城さんは黒ずくめの格好。子どもたちが「お母さん」と言いながらじゃれつくように取り囲むと、「うん、うん」とほほ笑みながら頭をなでていた。実の親子かと思うくらいの親密ぶりに驚いたが、彼女の話も子どもたちへの愛情にあふれていたことを思い出す。

 直接会った人は分かると思うが、そのたたずまいには、金や名誉欲とは全く無縁のオーラがあった。というのも、歌手・俳優だった宮城さんが68年に私財を投じて静岡県に「ねむの木学園」を設立した当初は、周囲から「売名行為」と冷ややかな反応が多かったというからだ。

 本紙記事で語っていたが、福祉活動の原点は長崎県佐世保市で迎えた45年8月の終戦前後。駅に長崎市原爆の被爆者が大勢運ばれてきて、18歳の宮城さんは水を与えたり、自分の洋服で血を拭いたりした。「人さまが困っているときは自分にできることをしなきゃ」と強く思うようになったという。

 亡くなった宮城さんが名誉選考委員だった石井十次賞の第29回受賞者にタレントの黒柳徹子さんが選ばれた。「私の受賞でこの賞が知れ渡れば素晴らしい」と語っているように、発信力の大きさも福祉向上に役立つ要素。ぜひ十次の精神を広く伝えてほしい。



キャプチャ

キャプチャ1

キャプチャ2

公式サイト➡ここをクリック





スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ