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道議会新庁舎 自ら禁煙を決すべきだ(2020年3月29日配信『北海道新聞』-「社説」)

 道議会は、5月下旬にも利用を始める新庁舎に喫煙所を設置するかどうかの結論を先送りした。

 控室への設置方針を決めている最大会派の自民党・道民会議と、設置を求めていない他会派との溝が埋まらなかった。

 保育所や小中高校などの敷地内禁煙を義務化する道の受動喫煙防止条例が4月1日に施行予定で、道議会に隣接する道庁本庁舎は6月から敷地内を完全禁煙にする。

 それなのに、道議会だけが議員が吸いたいから吸うという態度をとり続けるのは、特権意識でしかなく、理解し難い。

 道内は喫煙率が全国一高く、肺がんによる死亡者が多い。

 道議会には道民の健康を守る役割があるはずだ。自ら率先して新庁舎の完全禁煙化に踏み切るのが筋である。

 この問題では、全5会派のうち自民党だけが喫煙所を設置すると決め、設置する際は日本たばこ産業から寄贈を受ける。

 村田憲俊議長と各会派会長が協議し、第1回定例道議会が閉会した25日までに方向性を出す方針だった。

 村田議長は出身会派が自民とはいえ、道議会全体の合意形成を図る責務がある。ずるずると結論を引き延ばすのでは、議長の責任を果たしているとは言えない。

 自民以外の会派は喫煙所設置に反対しており、村田議長が自民会派を説得し、新庁舎の利用開始までに完全禁煙を実現すべきだ。

 そもそも、受動喫煙防止条例を定めておいて、不特定多数の傍聴者が訪れる新庁舎に喫煙所を設けるのは矛盾している。

 その条例も、国際水準とはほど遠い規制にとどまっている国の法律に準じた内容だ。法律を大幅に上回る規制を定めた東京都や罰則を設けた兵庫県、神奈川県などに比べ、手ぬるさが目立つ。

 札幌市が冬季五輪・パラリンピックの2030年招致を目指している。そうであれば、屋内禁煙を徹底してきた近年の五輪開催国のレベルまで規制を高める必要があろう。

 道議会は、条例改正に向けた議論を行う場である。喫煙所を設けて自分に甘い対応を続けていては、その任に堪えられまい。

 新庁舎は道有財産であり、喫煙所設置の是非の最終的な判断は知事に委ねられる。

 鈴木直道知事は道議会の議論の推移を見守る姿勢を示すが、道内全体のたばこ対策を考えて道議会に禁煙化を強く促すべきだ。




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