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「清明」 4月4日

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 きょうは二十四節気の一つ「清明」。万物が清らかで、生気にあふれるころとされる。暦の通り、降り注ぐ陽光や咲き誇る桜がまぶしい

▼季節の移ろいを約15日ごとに区切った二十四節気をさらに細かく約5日ずつに分けた七十二候では「玄鳥(げんちょう)至る」のころだ。玄鳥はツバメ。今年もさっそうとした姿で飛び交う様子が見られるようになった。春に南方から渡ってくる理由の一つとされるのが繁殖だ

▼子育てするためには、自らが食べる餌に加え、ひなたちに与える多くの餌が必要となる。日本では春になると、熱帯地方の南方よりはるかに大量の虫が一度に発生する。これをひなに食べさせるため渡ってくる(北村亘著「ツバメの謎」)

▼餌を巣に持ち帰った親は、一番早く鳴いたひなに与えるという習性もあるそうだ。他のひなに比べ、よりおなかのすいたひなは餌をもらおうと真っ先に口を開けて鳴く。こうして巣の中に何匹もいるひなに均等に餌をやれるのだという

▼歌人の窪田空穂の短歌に〈つばくらめ飛ぶかと見れば消え去りて空あをあをとはるかなるかな〉がある。つばくらめはツバメの別名。鮮やかな青空に吸い込まれるように飛んでいるのだろう

▼大空を舞台に、方向を自在に変えて滑空するさまは見ていてすがすがしい。厄介な疫病禍で沈む気分をひととき忘れさせてくれる。



清明(2020年4月4日配信『愛媛新聞』-「地軸」)

 かつて小学校の教科書で習った「大造じいさんとガン」(椋鳩十著)は、鹿児島県の栗野岳が舞台。狩人の大造じいさんとガンの群れを率いる賢い一羽の物語である

▲左右に白い羽が交じる特徴から「残雪」と名付けられたそのガンは、大造じいさんが立てる狩りの作戦をことごとく見破る。人間と鳥の知恵比べが、やがて互いを認め合う「交友」になるさまは、大人になっても新鮮な感動がある

▲きょうは二十四節気の一つ「清明」。万物が春の陽光を浴びてキラキラと輝く。色とりどりの花がほころび、一年で最も華やかな季節。この週末は愛媛も日差しに恵まれる予報で、サクラもちょうど見頃を迎えそうだ

▲ただ、今年は「酒なくて何の己が桜かな」と豪語するわけにもいかない。新型コロナウイルスの影響で、飲み食いを伴う花見は自粛要請が相次いでいる。松山市の城山公園でも、ベンチに腰掛けて見上げる人はまばらだ

▲県内でも感染者が増え、残念ながら亡くなった人もいる。気持ちが沈むのは当然だが、終息まで長期化が予想される現状では、近所を散歩し、春の空気を吸い込んで前向きさを保っていくこともむしろ必要だろう

▲清明は、冬鳥のガンが北に去り、代わってツバメが訪れるころとされる。日々の営みを続ける生き物たちに、人の世の苦難を知る由はないが「それにしても人間が少ないな」と、花や鳥が心配し始めたかもしれない今春の風景である。



すべてのものがすがすがしく、明るく美しいころ(2020年4月4日配信『熊本日日新聞』-「新生面」)

<はなをこえて/しろいくもが/くもをこえて/ふかいそらが/はなをこえ/くもをこえ/そらをこえ/わたしはいつまでものぼってゆける>。谷川俊太郎さんの詩「はる」の一節である

▼きょうは二十四節気の一つ「清明」。すべてのものがすがすがしく、明るく美しいころとされる。さまざまな花が咲き乱れ過ごしやすくなる。柔らかなイメージにあふれた谷川さんの作品のように、人の世も希望に満ちあふれる季節である

▼ところが現実は季節と裏腹だ。まるで菜種梅雨がいつまでも続いているよう。特に子どもたちはひときわ重苦しさを感じているのではないか。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、熊本市立の小中高校などの臨時休校が延長されたからだ

▼週明けに方針を決める県立各学校も延長となるかもしれない。安倍晋三首相が唐突に休校を要請したのは2月末。3月初めから休校が始まりそのまま春休みへ。ようやく友達と会える、と心待ちにしていた子どもたちの落胆はいかばかりか
▼5月の大型連休明けまで学校に通えないならば、そのストレスは相当なものだろう。これから新しい環境に飛び込む新入生はなおさらである。保護者ら支える側も疲れ切っている。共働きや一人親家庭の負担は限界に近いのではなかろうか

▼政府はいったん休校要請を延長しないとしたものの、専門家会議の提言を受けて「地域ごとの判断で」と自治体に丸投げした。何とも腰の据わらない対応である。どうやら「菜種梅雨」はまだまだ続きそうだ。



シーミー 皆さんどうする?(2020年4月4日配信『沖縄タイムス』-「大弦小弦」)

 きょう4日は二十四節気の一つ、清明(シーミー)入り。県内では、家族や親戚で先祖の墓前に赴き、供養しながらごちそうを広げて互いの親睦を深める

▼春の風物詩にもなっているシーミーにも新型コロナウイルスの感染拡大が影を落としそうだ。県医師会は集団感染の予防を目的に規模縮小や県外から帰省する親族を参加させないなどの注意を呼び掛けている

▼「この1カ月は一番の稼ぎ時。既にキャンセルの電話があった」と落ち込むのは沖縄市にある総菜店の女性店員。それでも「仕方ない。予防しながら、ごちそうを楽しんでほしい」と話すのがやっと

▼近くの精肉店の男性店主はシーミーのその先まで心配する。「ゴールデンウイークや夏休みまで長引き、BBQを自粛されるとかなり厳しくなる」

▼旧暦文化が色濃く残る台湾では、清明節を前に政府や地方政府がインターネットを使った墓参りを呼び掛け、話題になっている。台北市の専用サイトでは墓苑や納骨堂など9種類のパターンが用意され、選択した場所の写真とともに供花や合掌の所作がイラストで示され、画面上で墓参りができるようになっている

▼このご時世、先祖も子孫の健康や社会の安寧を思ってくれるだろうと考えても罰当たりにはなるまい。さて、わが家はどうするか。この週末に家族で話し合いたい。




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