FC2ブログ

記事一覧

施設育ち ペンに希望 漫画家の男性 半生基に作品(2020年4月6日配信『東京新聞』)

キャプチャ
児童養護施設で育った体験を漫画で執筆中の永田晃一さん=東京都で

 児童養護施設出身の漫画家永田晃一(ながたこういち)さん(45)=東京都内在住=が、自分の半生を題材にした漫画「児童養護施設で育った俺がマンガ家になるまでの(おおよそ)8760日」を青年向け漫画雑誌で連載している。少年が孤独や苦難を乗り越え、仲間と出会いながら夢をかなえる物語。「『自分も何か目指してみよう』と思う子が1人でもいたら、この漫画を描いた意味があるかな」と日々ペンを握る。

 作品は2018年末から、月刊誌「ヤングキングBULL(ブル)」(少年画報社)で連載中。2月には単行本も発刊した。ストーリーは実話で、永田さんが4歳で親元から離れ、名古屋市内の児童養護施設を訪れる場面から始まり、漫画家として独立する28歳までの24年間を描く。

 永田さんは名古屋市出身。男手一つで父親に育てられたが、生活が困窮したことなどから姉と施設に預けられた。寂しさから夜泣きして施設の職員を求め、施設を離れて親元に帰る子がうらやましく、「いつか父ちゃんが迎えに来てくれる」と自分に言い聞かせた。

 一方、職員や仲間とは気の置けない仲になり、海水浴や初詣にも出掛けた。厳しい先輩もいたが「施設は僕を助けてくれた尊い場所で、僕のルーツ」と言う。作品中でも食堂の食事を「おふくろの味」、施設の仲間を「家族」と呼ぶ。

 中学卒業後に施設を出て就職したが、続かなかった。18歳で上京。アルバイトで生計を立てる中、漫画家を取り上げた雑誌を読んで「描いてみるか」と思い付いた。絵は得意だったが独学でうまくいかず、好きだった漫画家に弟子入り。20歳から8年間、アシスタントとして働いた。いまは自宅兼アトリエで妻、息子2人、犬と暮らす。

 次男が4歳になるタイミングで「人生の答え合わせをしつつ、施設で生活する子どもに少しでも勇気や希望を与えられたら」と、自身の漫画を描くことにした。

 永田さんは施設で育った子どもの共通点として「心にチクチクしたトゲを抱えながら生きている」と分析。単行本の後書きで、こうメッセージを送る。「人は幸せになる権利があります。どうか放棄しないでください。どれだけつらい経験をしても最後には笑顔でいてください」

キャプチャ2
施設での体験が描かれた永田さんの漫画






スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ