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、『難病東大生(2020年4月7日配信『産経新聞』-「産経抄」)

 落語家の林家こん平さんの体に異変が起きたのは、人気番組「笑点」の生放送の直前だった。目まいがしてろれつが回らない。出演をなんとか終えて緊急入院した。

 ▼5カ月後に告げられた病名が、多発性硬化症である。脳や脊髄の神経を包む組織が壊れていく難病だった。本来は若い女性に多く発症する。内藤佐和子さんは、20歳の時にこの病気の診断を受けた。

 ▼東京大学の文科三類に入学したものの、弁護士を志し文科一類に入り直したばかりである。「ストレスによって症状が悪化する」。医師から弁護士をあきらめるよう説得された。夢を失った内藤さんだが、へこたれなかった。病気を治すために、自分は何ができるだろうか。難病研究のための基金づくりを思い立ち、広告収入の一部を寄付する検索サイトを立ち上げた。

 ▼大学卒業後は故郷の徳島市に戻った。高校時代によく遊んだゲームセンターや書店がなくなっていたことに、ショックを受ける。若者を対象に、地域活性化のアイデアを競うコンテストを企画するなど、街おこしの活動を続けてきた。徳島市の新市長になるのは、異色の経歴の持ち主だ。36歳になったばかり、史上最年少の女性市長でもある。

 ▼5日投開票された選挙は現職候補との一騎打ちだった。徳島県出身の自民党国会議員の間で、支持が分かれる保守分裂選挙でもあった。残ったしこりをいかに解消するか。何より、阿波おどりをめぐる混乱の収拾が最大の課題である。

 ▼現在も薬を服用しているものの、「体調に不安はない。市長の仕事を全うできる」という。内藤さんには、『難病東大生』なる著作もある。新型コロナウイルスによる暗いムードを吹き飛ばすような、「難病市長」の活躍が楽しみだ。



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Author:gogotamu2019
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