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コロナ禍で障害者作業所も苦境 就活ストップ、受注減(2020年4月22日配信『神戸新聞』)

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自宅にいる利用者の様子をLINEで確かめる就労・自立支援施設職員。作った「さをり織り」の画像が送られてきた=南あわじ市賀集八幡、森の木ファーム

 新型コロナウイルスの感染拡大で、兵庫県内の障害者作業所も苦境に立たされている。心身にハンディのある人たちにとって、就労して自立した生活のためのよりどころ。施設によっては在宅の活動に切り替え、インターネットを使って指示や助言をするなど対策に懸命だ。それでも、生活訓練の機会は減って就職活動が停滞し、授産品の受注や工賃収入の落ち込みも懸念され、現場の悩みは尽きない。(佐藤健介)

 「食事はしましたか?」「何時に起きました?」

 無料通信アプリLINE(ライン)で家での暮らしぶりを質問するのは、就労・自立支援施設「森の木ファーム」(南あわじ市)の職員だ。利用者はそれぞれ目標を尋ねられ、「筋トレをする」「部屋の掃除をする」などと答えた。

 「在宅でもしっかりと頑張っている」。松本守史代表(39)はほっとしたが、表情は晴れない。多人数でコミュニケーションを学ぶ定期講座は開けず、「施設から遠ざかったままだと、できるようになってきたことがリセットされないか」と心配する。

 就労支援も難しくなった。仕事体験や採用面接は見送られ、就職活動がストップ。感染の不安も重なって、通ってこなくなった人もいるといい、オンライン教材で意欲をつなぎ留める。

 淡路島の小売店に卸すシイタケも栽培しているが、感染者が出ないか神経をとがらせる。異物の混入を防ぐため、普段閉めている扉を換気のため開けざるを得ない。松本代表は「短期間で終息しないと、自主休業も検討しなくてはいけない」と祈るように話す。

 また、障害者ら約30人が利用する就労支援施設「なでしこの里」(神戸市西区)は受注の減少に直面している。今月7日の緊急事態宣言後にクッキーの生産を休止。販売を委託する農産物直売所や温泉施設の客足が鈍ったためだ。

 配達先の病院が感染防止で注文を控え、1日約80食調理していた弁当が約60食に減った。製品梱包(こんぽう)用の緩衝材作りも請け負うが、週1回ペースの注文が途絶えがちになっている。

 施設内感染を起こさないよう、通う人は半数以下に絞る。残りは自宅で家事などの訓練に取り組んでもらい、職員が1日2回電話でアドバイスする。収入が不安定になる中、出てこられない利用者の「給料」は、施設が大部分を肩代わりしている。高橋勝善施設長(55)は「生活を考えれば補償せざるを得ない。赤字覚悟だ」と苦慮する。

 障害者作業所の全国組織「きょうされん」は3~4月、新型コロナ感染症の広がりに応じて国に要望書を提出。発症時のガイドライン作成▽報酬の日払い方式を月払い方式に見直す▽収入が減った分を補償する-などの対応を求めた。




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Author:gogotamu2019
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